脳卒中片麻痺患者の最新のリハビリテーション

脳卒中片麻痺患者の最新のリハビリテーション

皆さんは脳卒中のリハビリテーションってどんな事をしているイメージですか?

今回は脳卒中片麻痺患者の最新のリハビリテーションを紹介しようと思います。

まずは今までの治療法をおさらいしてみます。

従来の治療法

脳卒中片麻痺患者の運動麻痺に対するリハビリテーションの治療として、これまで様々な方法が実施されています。

従来の治療としては、関節可動域運動や筋力強化が主に実施されていました。

つまりは関節の動く範囲を拡大し、筋力が低下しないようにする事が主でした。

これはこれで非常に大切な事であり、どんな場面においても重要になります。

その後、家事などの日常生活動作に関連した動作を練習する課題志向型練習が実施されるようになってきています。

つまりは、身体評価を行った上で、実際に困難な日常生活動作を実際に練習し、身体に合った動作方法の獲得をしてADLを向上させようという事ですね。

では、最新のリハビリテーションはどのような事がされているのでしょうか。

錯覚を起こすだけで、運動が変化する?

近年は様々な最新の機器などを用いてリハビリテーションがされています。

今回は視覚を用いた運動錯覚法についてご紹介します。

視覚を用いた運動錯覚法は、自分の上肢または下肢を動かしている映像を観察することで、安静にしている身体があたかも動いているように錯覚する方法です。

身体を安静にしていても錯覚が起こることで、脳卒中片麻痺患者の運動機能が変化します1)。

そのため、痙縮と呼ばれる運動が単一のパターンになりやすい状態の患者様や運動の仕方がわからなくなった患者様に有効なのではないかと考えられています。

今回調べた論文では、脳卒中片麻痺患者の足関節背屈機能障害に対して、足関節背屈運動の運動錯覚を実施した結果、足関節背屈角度や歩行速度が向上していました。

この論文で紹介されている運動錯覚の方法は、脳卒中患者さんの非麻痺側の足関節背屈運動をあらかじめ撮影し、その映像を反転させて麻痺側の運動として観察できるようにしています。

そのようにすることで、麻痺した足関節があたかも動いているように錯覚でき、関節可動域や筋活動が改善しています。

似たような方法にミラーセラピーという方法があります。

ミラーセラピーは鏡を用いて非麻痺側を動かしながら麻痺側に錯覚を起こします。そのため、非麻痺側の運動を司る脳と麻痺側の脳の両方が活動してしまい、麻痺側の脳を選択的に刺激できません。

今回紹介した運動錯覚は、非麻痺側を動かさずに麻痺側の脳を刺激するため、選択的に刺激できる点が従来の方法と異なる先駆的な方法です。

訪問リハビリの現場では家屋状況や機器に制限があり、最新のリハビリテーションを受けるのは困難場合も多くあります。

しかし、中には在宅で使用できるような最新のリハビリテーション方法もあるため、常に情報をアップデートして利用者様に還元できる方法を模索する必要があります。

このようにきらめき訪問看護リハビリステーションでは在宅で可能なアプローチを最大限引き出して日々の業務を行っております。

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